どうもみなさんこんにちは。
上馬店より、サンタフェがお送りします。
先日、Midnight Specialのブログ冒頭でもちょこっとだけ触れたこのMTBフレーム。
正体はこちら。
Surly “Krampus”
遡ること11年前、2013年のフレームです。僕が中学3年生の時ですね。
なぜ急にMTBなのかと言いますと、谷さんと金子さんが月例で開催しているMTBライドがとても楽しそうで僕も一緒に走りたいと思ったいうのが一番の理由です。
そんなわけでMTBフレーム探しが始まったわけであります。
探し始めた途端に今まで気にも留めなかったものが気になってくるわけで…
毎朝、お店のオープン準備で出していたSURLYのKrampus。
当時実際に店頭デモバイクとして活躍していたフレームです。
とても気になる。。
2000年代初めにSURLYはこれまでになかった、大きいタイヤ(26~27.5+~29er+)を履かせることのできるフレームを作り始めました。
SURLYの本拠地であるミネソタは冬になると雪が積もる地域で、冬には雪の上をびびることなく走れて、夏にはビーチを走れる楽しいバイクを作りたいと考え、出来たのがPUGSLEYで、それからMOONLANDER、KRAMPUS、ICE CREAM TRUKERなども発表されました。
PUGが発表された当時は、26×4.0のリムもタイヤもあるわけないので、なけりゃ作ろうでリムやタイヤを作っちゃうところがさすがSURLY。
突如として現れたモンスターバイクは一大ムーブメントなり、その後「ファットバイク」という呼び方が定着したそうです。
つまりファットバイクの元祖はSURLY といっても過言ではないわけです。
間違ってたらすみません。でも多分そんな感じ。
BLUELUGのYOUTUBEを最古まで遡ったところに雪の上を走っている動画があったので張っておきます。
あと本家のも少しあったのでこっちも。
少々脱線してしまったので戻ります。
で、今回僕が乗ることになったKrampusはPUGやMOONLANDERなどのガチムチなFAT BIKEというよりは、もう少し純粋なMTB。といってもホイールサイズは29×3.0を想定して作られた、いわゆる「29erプラス」バイクで、今でこそ聞き馴染みのある29er+ですが、2012年に発売されたこのKrampusがプラスバイクの先駆けとなり、その後のMTBシーンに大きな影響を与えました。
MTBですが、当時ここまでのタイヤを装備できるものはあまりなかったのでKrampusもファットバイクのメンバー入りをしていました。
ファットバイクムーブメント期の上馬店のバイクラック。
ここまでファットバイクが並んでいるのもすごい、、、
Krampusはタイヤが大きいから「遅い」「もっさり」するといったイメージを蹴散らすように、できる限りチェーンステーを短くしてトップチューブを長くした設計&29erよりもさらに大きい29er+のタイヤクリアランスを確保することで、機動力と走破性を両立したフレーム。
ってのを当時、実際に買って乗っていたアメリカのMTBバイカー達のレビューサイトを見ていたら、ゴリゴリに影響されて乗りたくなってしまった。
ブームから10年ほど経って、店頭で話す機会も減ってしまい端へ追いやられてしまったクランパスが僕にはとても輝いて見えました。タイヤもパンクして自転車ラックにかかっている他のペダルが当たってしまってボロボロになったクランパス。
乗らずにはいられない。
それでは、10年ぶりの復活です。
SURLY Krampus M
今野ボーイさんのパワーを借りて、まずはリペイントからスタート。
あの満身創痍だったフレームがこんなに綺麗に蘇りました。
展示車だった当初は、ダイナモx内装ハブでしたが10年の時を超えて、フロントシングルx11sのモダンなMTBにリビルド。
里山やダウンヒルコースでは木の根っこや岩が半端ないので、前輪を持ち上げて回避することも多々あるので、フラットバーよりもフロントアップしやすそうな*STRIDSLAND* anchor bar (black) をチョイス。
STRIDSLANDが提唱するBMXとMTBの要素がミックスされたジャンルであるMTBMX。
上がりすぎないライザー加減と程よいバックスイープが握りやすく、BMX・MTBどちらで使っても相性が良いMTBMX BAR。
その文脈で、ハンドルクランプ形は22.2mm。
シムをかまさずに22.2mmが掴めるステムはPaul、Thomson、Odysseyなどがありますが、僕はThomsonのBMXステムにしました。
赤いスペーサーは、上馬のスペーサーコーナーをディグってたら一番奥にKINK BMX のスペーサーセットが眠っていて掘り起こしました。
まだ黒が眠ってたのでちょっと良いなと思ったらぜひ。
旧型クランパスのBBとチェーンステーの補強?が武骨で漢らしくてお気に入りポイントです。
そして必要かわからないが、いまのMTBには大体入っているであろうドロッパーポストをインストール。
手元のレバーを押すと、学校のパソコン室の椅子みたいにサドルが上下します。
普通のシートポストよりも値段もかかるし、いつ使うんだよくらいに思っていましたが、実際に乗りに行くと前言撤回。
めっちゃ使う。シフトレバーより使う。
サドルが下げられると重心を低くできるので、下り坂やドロップオフでの安心感が増します。
グリップは先日谷さんがレビューでもあげていたフランジ付きOURY Grip。
正直自分が赤のグリップを使うイメージはなかったのですが、谷さんのMonstercrossについているのがカッコよくて真似しました。
ピカピカで恥ずかしいので汚してきます。
思ったよりも味が出過ぎました。でもいい感じ。
Krampusは29×3.0が入るフレームですが、3.0は少し大袈裟かな?とおもったので、29×2.5のTeravail 「Ehline」とは言え太い。
でも山だともっと太くてもいいくらい。
コーナで地面をこの太いノブがつかんでくれる。Krampusの29×3.0は全然大袈裟じゃなかったです。
フロントシングル故にナローワイドチェーンリングが必要なので、せっかくならとStridslandのチェーンリングを。
チェーンガードは展示車の時からついていたものをそのまま使いました。
転んだり、ぶつけたりでリングの歯が潰れてDNFになるのを防ぐためです。
ペダルは持ってたCrank Brothers のStamp1。
見た感じ結構ピンがビンビン。店頭のペダルコーナのもっとピンがビンビンなペダルとかいつ使うんだよとか思ってたけど、これも前言撤回。
個人的にはMTBはザグザグ方が踏ん張りやすくて安心感があります。(スネにペダルヒットしたら地獄ですが、、)
そしてシューズはアウトソールが柔らかい方がペダルを掴みやすい。硬いと踏ん張りが効かなくて怖かったです。
数回乗りに行っただけでも学びだらけです。
大復活を遂げました。
KrampusはFATバイクと一括りにしてしまっていましたが、とてもしっかりとしたマウンテンバイクでした。
木の根も石ころも気にせずガシガシ行ける29+の爽快さが「気持ティ」
もっとタイヤを太くしたい!太けりゃ太いほど良い。
まさに「fatties fit fine」Surlyを組まさせてもらうたびに何度も見た言葉ですが、今さらちゃんとわかった気がします。
PAULのポールさんのKrampusが最強にカッコよかったので貼っておきます。
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サスペンションほひぃ〜。
毎度ながらお店に置いてあるので、MTB検討されている方はぜひ試乗してSURLYのMTBフレーム(Krampus・Karatemonkey・Lowside)を候補の一つにしていただければと思います。
それでは!
追伸
幡ヶ谷で開催される、大試乗会に僕のクランパスも紛れ込んでいるので是非乗ってみてください!