こんばんは。クリントです。
先日アメリカ出張で本国BIKE FRIDAYの工場に行ってきました。
BIKE FRIDAYって何?って方もいると思うので、まずは簡単におさらい。
BIKE FRIDAY(バイクフライデー)は1992年から続くフォールディングバイク(折り畳み自転車)を作っているメイカーで、
外注で作られるフレームとは違い、アメリカ オレゴン州 ユージーンでビルダーによるハンドメイドで作られています。
デザインから溶接、ペイント、組み付けまでユージーンの工場で全て行われていてほぼほぼ自給自足なブランド。
車輪の大きさもいつもみなさん乗ってる自転車とは少し違うかもしれません。
BIKE FRIDAYが採用しているのは、小さい車輪。それによって折りたたんだ時によりコンパクトになるので持ち運びがさらにしやすくなるってわけです。
愛すべき大きな特徴は、「折りたたんでコンパクトにできる」「乗り手によって採寸してフレームのサイズを細かく調整することができる」 ことでしょうか。
BIKE FRIDAYが目指しているのは、旅先に持っていけるバイク。
創設者の1人アランさんはスーツケースに入るツーリングバイクを作り始めます。
これがBIKE FRIDAYの最初の1台「SPORT 14」。
ここから歴史が始まっていきます。
さてさて、お話戻して工場の様子を見ていきましょう。
入ってすぐ、たくさんのBIKE FRIDAYたちがお出迎え。
こちらは、BIKE FRIDAYでマーケティングや各国からのオーダーを管理してくれてるベテランのウォルターさん。僕らのお店もこのウォルターさんがやりとりをしてくれています。
腕に「忍」てでかいタトゥー入ってるし、メタルバンドTee着てるしでちょっとビビっちゃいましたが、話してみるとめっちゃいいやつ。
日本から持っていったBLのテックTeeあげたらめちゃくちゃ喜んでくれたし、ちょっとシャイだけどしっかり自転車変態で妙に親近感湧きました。(褒め言葉)
お、BROMPTONのキャリアブロック用のダボ発見。
と思ったらナンジャコリャ。
ワンオフで作ったフロントラックかな。
(後で聞いたら、カーゴバイクHAUL-A-DAYの専用フロントラックでした。)
もちろんBROMPTONのキャリアブロックも取り付けられるようになってるみたいで、逆にBROMPTONにもこのラックが付けれたとしたら…な妄想が広がります。
BIKE FRIDAYのフレームは大きく3つのブースに分かれています。
溶接ブース、ペイントブース、組み付けブース。
それぞれに得意な担当スタッフがいてチームで1台のフレームを作り上げています。
一人のビルダーがすべてを担っているわけじゃなく、工場で協力してフレームを作り上げるいわばチームプレー。ファクトリー系のハンドメイドブランドです。
ウォルターの案内で奥へ行くと–
こちらはフレームを溶接するためのジグ。
使い込まれていてカッコいい…
BIKE FRIDAYでは2つのジグを使っていて、ダイヤモンドフレームとモノチューブフレームに合わせて使い分けているみたい。
組み付けブース。
BIKE FRIDAYは折りたたむために複雑な構造をしていて、そのために「組み立てる」という過程があります。
↑↑↑↑↑の写真はメインフレームとリアバックをガッチャンコして調整をしているところ。
こういった一つ一つの工程をファクトリースタッフが丁寧に仕上げていき、1つのフレームが完成しています。
(出来上がったフレームが天井に吊ってある!)
こちらはガッチャンコし終わったフレームの最終調整をしているところ。
デカールを貼ったり、ヘッドパーツをつけたりして完成に近づけていきます。
ちなみにBIKE FRIDAYは完成車でも販売しています。パーツもたくさん持っているのでフレーム単体購入でもデフォルトでヘッドパーツが付いてきます。
もちろん必要のない方はヘッドパーツなしでもオーダーできます。
一部のスーパースモールパーツ(アウター受けやロウ付けダボなど)以外は本当にすべてこのオレゴンの工場で作られているそう。
工房内はパーツとか工具とかで溢れかえっているけど、ちゃんと使いやすいように配置されていて整理されていました。
壁にかかった工具スペースの入れ物が自作で作られているのもハンドメイドファクトリーならではでしょうか。
客注管理がしっかりしていたのも印象的で、組む順番で客注ハンガーが引っかかっていて、それぞれのポケットにステムなどのパーツを入れて誰がみても間違わないようにしていました。
これめちゃくちゃ真似したいし、順番待ちの先頭が僕らのオーダーでちょっと嬉しくなりました。
ビルド工場を通り過ぎると奥にはオフィスがあり、たくさんのレガシーバイクが展示されていました。
これは奇しくも廃盤になってしまったtikit(チキット)というモデル。
最近まで原稿だったので、日本でたまに乗ってる方も見かけます。
(これ書いてる今、ちょうどBIKE FRIDAY TOKYOの方にもピットインしました。)
BB付近からぶっといワイヤーがヘッド上のヒンジまで伸びていてシートと置きあげるとワイヤーが張られて折りたたみ箇所がロックされるというぶっ飛んだ構造の折りたたみバイク。
普通は思いつかないような発送とハンドメイドフレームだからこそできる実現力がホントすごい。
こちらのピンクのバイクはBIKE FRIDAYが創設される1年前、1991年に作ったバイクだそう。
今のBIKE FRIDAYの子孫にあたるバイクだよ、と教えてくれました。
↑↑↑↑のタンデムは、創設者のアラン ショルツ、ハンズ ショルツ兄弟がレースをするために作ったバイク。
実はこの兄弟、折りたたみバイクを作る前に、タンデムバイク(2人乗り自転車)をメインに作っていた時期があり、工場内にも色々なタンデムバイクが置いてありました。
「BURLEY」のフレームはアランさんがBURLEYの創設者でもあるから。
ダンデムやバーレーなどの人を乗せられたり、荷物を乗せられたりできるフレームが多いのはここがルーツなんだと思います。
BIKE FRIDAYはバッグも自社生産です。
縫製ルームがあるところは、ブルーラグに少し似てるかな。
お客様納車待ちバイクラックも圧巻でした。
これがウォルターお気に入りのDAIMOND LLAMA。
「全部USパーツで組んでるぜ!!!」 と紹介してくれました。
折りたたんで組み立て時、チェーンが落ちちゃう問題の解決方法 を教えてもらってるところ。
この辺は後日YOUTUBE上がるので楽しみにお待ちいただけたら!
最後はBIKE FRIDAYの根源でもあるタンデムにウォルターと2人で。
本国工場訪問の時に発送待ちで積まれていたストックフレームのダンボールも昨日無事届きました。
順次BIKE FRIDAY TOKYOの店頭に並べておりますのでよろしくお願いします!
それでは!
引き続きよろしくお願いいたします!