先日のアメリカ出張の一コマ、
時は初日へ遡ります。
空の旅で9時間の時を過ごした末に降り立ったSF。時差ぼけもほどほどに。
これだけ長時間飛行機乗るのははじめてでしたがわりかし快適に過ごせました。
隣のサブちゃんは眠れなかったらしく映画3本見たそう。
第一の鬼門である入国審査、5列あってあの人厳しそ〜。なんてみんなで話してたらそのおいちゃんに当たってしまう自分。
今回のメンバーの中では英語力がダントツで低い自分が戦えるのか、、、なんて思っていましたが案の定ケチョンケチョン。
4daysがなんちゃらってずっと言われてたけど、なんのことなのかさっぱり分からず「サ、サイトスィーン…」の一本槍で戦いましたが、ため息つかれた上にパスポートぶん投げられてなんとか入国。やったぜ。
(どうやらサンフランシスコに四日間いる予定だよなぁ!?そうだよなぁ!!って言われてたっぽい、おいちゃんごめん)
とりあえず英語を学ぼうと思った。まずは駅前留学からスタートしようかな。
そんなサンフランシスコ空港から車で1時間ほど。
車中からの景色を見てすげー、マジでアメリカにいるやん俺、、、映画かよ。なんて思っていたわけですが。
Philwoodのボスのワイフであるパールさん(リラックマ好き)の運転で降り立ったサンノゼ。
パールさんリコメンドのドーナツ屋で終始不機嫌な店員からドーナツを受け取ると共にアメリカの洗礼を受けました。
ドーナツは勝手なアメリカのイメージのあんま〜いものではなく非常に美味しかったです。
(後日本当にあんま〜いのも食べましたけど凄んごかった)
ビッグボスピーターさん案内のもと応接間兼ランチエリアへ、と思ったらスタッフバイクも陳列されていてどれもスーパーバイクやないかい!
NAHBSなどのショーバイクからがっぷりsycipと仲が良いのが窺えるPhilwoodらしくsycipが数台(ファットバイクも!)、BMXやロードバイクなんかもあるんだけれどどれもハブにBBにヘッドともちろんPhilwoodが完備。
ん〜職権濫用だぜ。。。
HONJOさんの時もそうでしたがやはりメーカー内部の方たちのスペシャルなカスタムバイクって僕らの予想を超えてきますね。
特に個人的にスゲェ〜となったのはピーターさんのEisentrautでしょうか。
フレーム、ペイントもスペシャルだけどヘッドパーツは最初期のプロトタイプだそう。
(こちらがビッグボスピーター氏)
目の奥をじっと見つめて話してくれます。職人!って感じの雰囲気の方ですが、
日本人的ステレオタイプな感じではなくて柔和で思慮深く素敵なビッグボスです。
会うとマジでファンになります。
Philwoodが何を大事にしてものづくりをしているのか。を言葉はもちろんのこと肌で体感してきました。
(ファクトリーに鎮座しているこの3輪車にもPhilwoodのハブが使われていました。抜かりがなさすぎる)
ハブのスポークホールをひとつひとつ空ける作業を実演してくれたのですが、
何万回とやってきたから目ぇ瞑っても出来るぜ!見てな!とやってくれました。
職人で且つ立ち振る舞いがみなさんキュートなんですな。
プロトタイプは3Dプリンタで印刷するところからスタートするようで、(どれが何かわかるかな?)
それらの他にも製品削り出し前のインゴッドもショーケースから出していくつか見せて頂いて、質問ひとつひとつに真摯に細やかに説明してくれました。
僕らが「うぉーすげぇ!」と驚いているとニッコリと微笑むビッグボス。
切削後で研磨を待つ固定コグが並ぶブースに明らかに見慣れない丁数の固定コグを見つけて、
なんじゃこれは。。。なんて思っていたら、
何用とかではないらしく、半分ジョークグッズ的な扱い?のようでその広い面積になんか書いたら面白いよね!と。
真面目に製品を作るというのはもちろんですが、それ以外のユーモア感じるところでPhilwood益々好きになっちゃいます。
Philwoodのみなさんのサインを頂いて、Bluelug各店に展示してあるのでご覧になってみてくださいね。
実物デカすぎて笑います。
ビッグボスの息子であり現ボスのゲレット氏からは切削後のパーツたちが組み立てられるブースを案内してもらいました。
各所にドワっと並ぶハブシェルにスモールパーツたち、綺麗に整頓されたブースに驚嘆。
組み立て風景も見せて頂いて、予想より遥かに細かい作業の連続でハンドメイドなプロダクトというのを実感しました。
今Bluelugに到着している製品の組み立てはゲレット氏とパールさんの2人のみで行っているそう。(2人!!!???)
実はひっそりと先日のCMWCに合わせた固定コグも作ってもらっていました。
会場でゲトれた幸運な方が数人いらっしゃるかと思いますが、超エクスクルーシブです。
超エクスクルーシブといえばブランド創立50周年をこの度迎えるPhilwood。(めでたい!)
前回の45周年の時も凄んごかったのですが、一足先に今回のアニバーサリーなプロダクトもチラ見せしてもらいました。
文字通り途轍もなかったので楽しみにお待ち頂けたらと。
ファクトリーツアーを終えて本当にびっくりしたのが手間のかかりよう。
マシンを使ってザザッと施す工程も多いのでしょうが思っている以上にハンドメイドで手間がかかっていたし、
大規模工場のようなラインで、流れ作業で徹底した効率とは大きく異なりました。
何よりもスタッフが少人数でファクトリーと呼ぶよりかは町工場という表現の方が正しいなと。
ビッグボスをはじめとした職人さんたちが真摯に作るPhilwoodの製品が海を越えて僕らの手に渡る、というのを目近で実際に見せて頂いて本当に感動したアメリカ出張初日。
もっと大切に、だけれどガシガシ扱って道具として全うさせないと真摯にものづくりに向き合う彼らへ失礼だなと背筋が伸びる思いでした。