こんばんは金子です。
バイクチェックなんか書くのいつ振りだろうって感じです。上手く紹介出来るかな…。
先日弊社バイクカタログを見ながらふと思いました。
LOWをなんだかんだで沢山組んできたなーと。
(ダイチのバイク未だ見つからず。些細な事でも良いので情報あったら是非。)
僕らのお店でご購入下さる方や、フレームをお持ち込み頂いて組む事もしばしば。
幡ヶ谷店では大体僕が担当するし、お声もかけて貰ったりします。
デジが言ってくれたんですが、「金子さんが多分一番組んでるから皆頼みたくなるんですよ。」と。
そうであるなら有難い限り。
この初代のMKII CXフレームを乗っていなければ、こんな風に沢山ご依頼くださってくれる未来は無かった。
乗って良かったと思う反面、自分は時の流れで変わる趣味趣向の変化もあり、
持っているこのフレームから段々と離れてしまっているのも事実です。
CXのレースも世の中的に中々無く、出れない状況でもある。
レースは走りたいけどビンビンに競いたい!!という闘志は正直薄れてしまったかもしれません。
(こんな風に楽しめた日々が懐かしい。そして早くこんな事ばっかできるようになってと願うばかり。)
乗っていた、という過去形の人間に果たして説得力があるのか。と自分に問い詰めるようになりました。
モヤモヤしていた時、今日紹介するLOWの組付の依頼が入ってきました。
それを喜んでいた自分がいるし、パーツ決めも作業も試し走りも超楽しかった。
うわー、これがLOWだよね!!とビンビン感じたワケ。
今日迄に依頼をくださったお客様のバイクの作業と試走のフィードバックは、
フレームごとに今でもしっかり神経を張って感じてました。今まで触って乗ってた感覚に嘘は無かった。
実は自分の以外でもちゃんと乗ってて覚えてて、LOWの良さに喜んじゃってるじゃんと思ったら、
少し胸を張れそうだなと思えるようになりました。
ウエンツやトミーやダイチのように若くてビンビンの感性と、速いバイク好き故の説得力は年のせいかあまりないかも知れないけど、
これまで感じてきたフィーリングを武器にまだまだ戦えるぞいとオジさんは思いましたよ。
という訳でご紹介。だし、TRACKのLOWが普通に欲しくなった。どーん。
LOW BICYCLES LOWKEY LOW BICYCLES LK TRACK 53cm
こちらはお持ち込みのフレームをお手持ちの余りパーツを使って組んだ一台。RADだけどSOLID。
LOW好きの人ならホームページをチェックしていてご存じなのでは。
LOWには今リーズナブルなラインが存在していて、LOW-KEYという使用パイプや溶接や仕上げ、細部パーツが異なった廉価品があります。
僕らのお店では残念ながらお取り扱いのない物になるのですが、やっぱりLOWって感じでカッコよかったから紹介させてください。
(このTAG大好き。)
勿論アメリカメイドで創始者のANDREW LOWが製作しているし、仕上げ処理も大量生産のフレームなどに比べても全然綺麗。
乗った感じもやっぱLOWだぜ!!っていう尖った走り心地は変わらず。
こんなの作ったらグレード高い方が売れなくなっちゃうじゃん!!何してんだよー!!と思っていたんだけど、
作り手のアンドリュー曰く、安価になった分、作業効率化を求めて作ったから、仕上げや複雑なパイプワークは排除しているとの事。
確かに僕らのお店で在庫しているKEYではないフレームと比べ、溶接部は確かに簡略化されてて、パイプも微妙に違う。
パイプを複雑に潰したり窄ませたりの加工がないから、材料そのままのパイプを繋げた感じ。それでも全然魅力は落ちて無いんだけどね。困っちゃうぜ。
そのKEYシリーズの中で今回TRACKモデルがピットイン。
車も自転車も速いのが好きなお客様だったのでこのチョイスは間違っていなかったですよ。
「FULCRUMのフロントホイールが余っているんですよね…。」というお話があって、収めどころがこのフレームになるとは…。
そのホイールに合わせてリアホイールを組んだので、見た目のチグハグ感もほとんど無し。
速い系パーツの和モノといえばDURA-ACE。アメリカのフレームに入っていると逆に現地の人が乗ってる感が出て好きです。
久々にDURA-ACEのトラックハブに乗りましたが、この見た目でがっしりしているしベアリングの滑らかさが際立つ。
さすが競輪競技で勝負事に使われているだけはあるなと背筋が伸びました。
カップ&コーン仕様のベアリングユニットだからメンテナンスのしがいもあるし、回転性能を突き詰めるのもやっぱ楽しい。
クランクも同じくで、スクエアテーパーBB仕様のfc-7600型を。カキンカキンのフレームに少しだけマイルドさを持たせてくれました。
ブレーキもシマノのULTEGRAを。ロードバイクに慣れ親しんできた方なのでこういうところも抜かりなく。ストッピングパワーはロードキャリパーの中でも定評があります。
タイヤはGATOR SKIN。このタイヤ、一度はいちゃうと中々抜け出せない。(自分もその一人。)
グリップ感もだけど、耐久性もフォールディングタイヤの中だったらずば抜けて良いです。
ステム、ハンドル周りはNITTO。ここもTHOMSONに浮気せず日本製で揃えているのが素敵です。
ライザーバーで乗るアルミフレームは剛性感からか、達漕ぎでもがいた時に自転車自体をハンドルでブン回してる感じがヒリヒリポイント。
はえ―バイクを乗ってるぜ感が際立ちます。(個人の感想です)
地味ですがヘッドパーツはCHRIS KINGのDROP SET。モデルによってフォークの下ワンサイズが違うので注意を。
ブレーキレバーはVELO ORANGEのコレ。シングルギアバイクにシュッとしたレバーを付けるだけでスマートさが際立つので自分も大好きなパーツです。
ここまでくるともう意地ですね。サドルはFIZIKですがシートポストも日東製。
ペダルとストラップもMKSでMADE IN JAPANを主張します。LOWと同郷のMASHモデルで揃わすのも文脈がしっかりしていて渋い。
久々にしたバイクチェックにしては上手く書けた感。このバイク紹介しながらまた乗りたくなってきた一台でした。
実はLOWのTRACK FRAMEが2台在庫あります。発信の量的にロードフレームのオーダーがやはり多い。
次にぐいぐい来ているGRAVELとDISC ROAD。
初めはトラックバイクのイメージだったブランドなので内心ビックリしましたが、ギアードのフレームもその畑育ちのお陰でやはりビュンビュン走って楽しいです。
でも久々にLOWのトラックバイクを組んで思ったけど、固定ギアで乗るLOW、超気持ちいい。
LOW BICYCLESの始祖モデル故に、純粋なスピード感を楽しめるバイク??そんな風に感じます。
漕いだ分だけ進む。めっちゃ速く。それをフレームの素材と設計と隠し味で最大限まで引き上げてくれている自転車だなーと、
自分のIFとフィーリングを比べてそう感じた次第です。IFも好きだけど違うヒリヒリ感がやっぱLOWにはあるよねって話でした。
それにしてもCXフレームどうしようか。組み方が迷子なのでご提案お待ちしています。今は無きカンチ仕様の元祖CXフレーム。
デジが言うみたくフラットハンドルで乗ってみようかな…。
それでは。