元祖スーパーワイドドロップハンドルのTowel Rack Barと、下半分を持つことを念頭にデザインされたダートドロップバーであるNullabar、そしてかの”Ultra Romance”とのコラボモデルである”Ron’s Ortho Bar”

伝統的なデザインをベースにしながらも革新的な要素を取り入れた個性的なフレームやパーツをリリースし続けるCrust Bikesらしさ溢れるハンドルたちです。

それぞれ明確に異なるデザインの意図があるハンドルですが、「26.0クランプ」「7050アルミニウム」「ワイド幅」という共通点があります。

26.0クランプは一昔前のロードバイクで主流だったサイズですが、時代の変化によってメインストリームの市場では忘れられた存在になり、今では適合するサイズのステムを探すのも一苦労というのが正直なところ。(そんなクランプサイズのステムを今でも作り続けてくださっている日東さんとVelo Orangeはスゴい)

今現在31.8クランプが主流なのは、細い径のクランプに比べて剛性が高く、ハンドルに荷重をかけたときにしなりづらくなるからというのが主な理由です。

ロードバイクはその剛性の恩恵を大いに受けられるのですが、ダートを走るグラベルバイクにはその剛性の高さゆえに振動がダイレクトにライダーに伝わるというデメリットが。

(via: BIKEPACKING.com)

ツーリングをバックグラウンドに持つCrustオーナーのMattさんは長時間のダートツーリングにおいても快適に走れるように、31.8クランプに比べてしなりがあり、腕に疲労感が溜まりづらい26.0クランプを採用したのではないかなと思います。

(via: THE RADAVIST)

手前に大きく戻ってくる形状のRon’s Ortho Barはその形状から必然的に長めのステムとの相性が良いですが、ビンテージの26.0クランプのステムは当時の時代背景によりステム長が長いものが多いため、Usedステムの入手性の良さに加えて伝統的なロードバイクが好きなUltra Romanceの好みも反映されているのではと。

また、それぞれのハンドルの素材として採用されている「7050アルミニウム」は、非常に軽量でありながら高い強度を兼ね備えた優秀な素材。

加工難易度が他のアルミに比べて高いために表面処理にムラが出てしまったりするのですが、Mattさん曰く「どうせバーテープで隠れるから問題なし!それよか軽さや強度の方が大事でしょ。」と。プロダクトデザインに「軽さ」へのこだわりを感じるCrustらしいアンサー。

そして、最大の特徴であるワイドなハンドル幅。

ワイドなハンドルを使うと、腕が外側に広がり前傾姿勢になっていくので、快適なポジションを作るために必然的に短いステムを使うことになります。

短いステムは長いステムに比べてハンドリングがクイックになるため、路面状況が常に変化するダートでのコントロール性が向上します。グラベル用にデザインされたドロップバーが軒並みワイドなのはこれが理由です。

勿論、バイクパッキング用のワイドなハンドルバーバッグがつけやすいからというのも理由の一つです。

総じて!これらの「共通点」を総合的に考えてみると、

「軽さ」「強度」「しなやかさ」「コントロール性」全てを兼ね備えた、ダートツーリングの理想的な組み合わせであるということ!

(via: CRUST BIKES PEEP SHOW)

Crustから発信されるバイクは「ラージサイズフレーム、ショートステム、ワイドドロップバー」の組み合わせが多いですが、ラージサイズのフレームはハンドルと同じで大きい方が全体的にしなりやすくなるので、その組み合わせの理由が腑に落ちました。

(Crustのオーバーサイズフィッティングにトライしたセントさんのブログも要チェックです)

個人的にはドロップバーのステムは長い方が好みでしたが、明確な理由があることを知るとこのスタイルがすごくカッコよく見えてきます。

ハードツアラーであるMattさんのリアルな経験と哲学が製品デザインに反映されていると思うと、グッときますね。

My Bomboraもこのスタイルにしたくなってきた…