固定ギアでダートを走るトラックロクロス、通称トラクロ。その楽しさに目覚めて早6年ほど経ちます。

楽しいポイントはいくつかありますが、その一つに機材のチョイスによって自身のパフォーマンスや結果が大きく変わる奥深さという点が挙げられます。

コースの構成やコンディションがその時々によって大きく変わるので事前にそれを予想して、その予想が当たって良いパフォーマンスを発揮できるととても楽しいのです。

今回は個人的に結構重要だと考えているグリップについて。

トラクロを始めてからしばらくの間は、ストリート上がりのノリそのままにアクリルのバーテープで走っていました。

が、かなり薄手でクッション性皆無のバーテープでダートを走っているので当たり前ですが手のひらがめちゃくちゃ痛くなります。

当時の自分はダートだから当然と思ってたし、何ならストリートのノリそのままでハードに走るのがカッコいいと思ってたので、そのままを貫いていました。ライザーバーを一本しか持っていなかったので都度グリップ交換とバーテープの巻き直しをするのがめんどくさかったからというのもありました。

でもトラクロを初めてしばらく経って、少しでもいい結果を残したいという気持ちが強くなってきたので、機材のことをしっかり考えるようになり、その中でグリップも見直そうとなったのです。

で、まず白羽の矢が立ったのがESIのRacer’s edge

MTBのレース用に作られたこのグリップ、シリコン製でモチモチの握り心地で振動吸収性が抜群。

ソリッドでどシンプルなデザインはカッコいいのは勿論、操作感という面でもよりシビアなバイクコントロールを可能にしてくれます。(なのに滑ったりすることもない)

今まではいつもレースの中盤〜終盤にかけて手のひらが痛くなって走るのがしんどかったのが、嘘のように痛くならないようになり、何でもっと早く使わなかったのだろうと後悔しました。

そしてもう一つ、ErgonのGP1です。

(トラクロも出来ちゃうクロスチェックの懐の深さ、すごい。)

自分の中ではエルゴ系グリップはその見た目からツーリングバイクやエブリデイバイクのイメージが強く、トラクロバイクに付けるなんて思いつきもしなかったのですが、知り合いのめちゃくちゃ速いライダーがトラクロバイクに付けてるのを見て「その手があったか」となった次第です。

よくよく考えてみれば、手のひらへの負荷軽減と疲れにくさを追求して作られているので合理的ですが。

(Ergon公式サイトより)

グリップの外側の部分の面積を大きくすることによって、手の接触面積を拡大し圧力を分散させて手が痛くなりづらいようになっているのと、手首に負荷がかからない自然な角度にキープするデザインになっています。

これらのデザイン理念に惹かれたのと、上記の経緯もあり実践導入してみたのですが、これも手が全然疲れずビックリ。

他のスタッフもレビューしてますが、本当に「手を置いている」という感覚で、バイクコントロール時の安心感がすごいです。

この二つ、両方使ってみてどちらのグリップもオススメなのですが、強いて違いを挙げるならば

・バイクコントロールの感覚

・重量

になるかと。

ESIのほうがよりダイレクトな操作感、重量もErgonの1/3(50g)なので、よりシビアでソリッドに乗りたい方はESIを。

安定感によるトータルバランスでの速さや快適性重視でとにかく負担無く走ることを目指す方はErgonを。

あとトラクロバイクは見た目のカッコよさも大事だと思うので見た目の好みで!(結局最後はそこ)

他にも気になるグリップがあったら実践で使ってみようと思います。