上馬店のタニです。本日はパーツの話です。

僕が去年、入荷までとっても楽しみにしてたもの。新入荷のハブをご紹介します。
*RIVENDELL* A. homer hilsen (51)
*ONYX* Vesper Road hub

昨今徐々に日本でも見かけるようになったMade in USAの高性能ハブメーカー「ONYX」。

構造上、
・無音、ラチェット音がしない=回転の抵抗限りなく無い
・フリーボディの”遊び”が限りなく少なく、足の裏に力を入れた途端に後輪が駆動する

という業界をざわつかせたトンデモハブです。

ブルーラグだと、
*RITCHEY* road logic (51)
幡ヶ谷メカニックのデジくんが愛車に使っている印象ですね。メカニック魂をそそるそのテクノロジー、足の裏に感じる高性能。

ルーツはBMXらしいですがロードやグラベルバイクに徐々に使う機会も近年多くなってきました。

・・・なんですが、今回入荷のONYXはちょっと特別で「135mm幅/リムブレーキ用」バージョン。つまりRivendellに使える規格のもの。日本未流通でしたがお願いして少量ですが作ってもらいました。
*RIVENDELL* platypus (50)
本国ONYXに設定はあるもののなかなか自転車界全体で見るともう需要の少ない「135mm幅/リムブレーキ用」

世の中ディスクブレーキ、スルーアクスルで溢れかえりますが、でもLONG HAUL TRACKERやOLD MTB、そしてRivendell。まだまだブルーラグでは需要のあるこの規格。

今まではそういったバイクに特別なハブを付けたい!って時の選択肢は、

PHILWOODのロードハブを135mm化するか、WHITE INDUSTRIESのMI5の2巨頭の独壇場でしたが、

第3勢力ONYX。

アクシズからハマーンがガザCを引き連れてきたときの不気味な静寂。。

究極のRivendellハブとして候補に入れてくださいませ。何よりこの往年のクレイジーCNCアルミニウムメイカーよろしくな造形よ。

わがままで仕入れさせてもらったのでまずは自分のバイクで実験(好奇心に勝てませんでした)

ボーナスで自分のA.HOMER HILSENに組み込みましたが、まるで滑るようにアスファルトを走る乗り心地が衝撃でした。こりゃすごい。
*RIVENDELL* A. homer hilsen (51)
踏み込んだ時の「おお!遊びが全然無い!!」そのあとに感じる「ほんとに音がしない!!」という二重の感動。

個人的な感想としては、他社のハブで、踏み込んでラチェットが”掛かる”瞬間に感じる金属同士の「カツン」という硬い感触がなくって、何かベルトドライブのバイクに乗っているような「ヌッ」と掛かる感触に感動しました。

厨二な言い方をすれば足の裏の神経と後輪がサイコミュで繋がっているような、ダイレクト感がとっても気に入っています。
*RIVENDELL* joe appaloosa (54)
(早速お客様のAPPLOOSAに組み込んでいただきました)
*RIVENDELL* joe appaloosa (54)
(完璧だ)

もともとONYXには「ハイテクバイク、ハイスピードバイク専用のものだ」なんて先入観イメージを持っていたんですが、急に本国Rivendellが扱いだして。

またグラントさんのブログではたびたび、

”過去10年間でハブの音がうるさくなっていることに気づきましたか?リアハブの話。来年あたり ”反ラウドハブ運動”が起こってもう誰も作らなくなればいいのに。”

なんてブラックユーモアがあって苦笑いしました。グラントさんは静かなハブが好きなんやなぁって。

かく言う僕も(ブルーラグの皆や皆さんと同じく)うるさいハブが好きという価値観で今日まで生きてきましたが、長くそんな価値感だったので、その反動でグラントさんの”静かなハブ至上主義”に興味を持ったし、そっちの究極であるこのハブを試してみたかったのです。

Rivendell訪問動画で、アントニオがSAMに使っていたのも僕の背中を押した理由。

135mm幅のノンディスクハブなんて、自転車界全体じゃ絶滅危惧種ですが、僕らや彼らやこのブログを読んでいただいてる皆さんにはまだまだ大事な規格だと思うので、そこに選択肢を!まだまだ絶滅させないぜ!みたいな希望的ニュアンスもあります。

RIVENDELLに、LONG HAUL TRACKERやOLD MTBに、ローテク規格の超ハイテク”無音”ハブはいかがでしょうか。PHILWOODのスポークでカッチリホイールお組みします。

本日はおすすめのハブの話でした。以上タニでした。