nbです。
いよいよ今週末は年に一度の泥の祭典NOBEYAMA CYCLOCROSS RACE!!!
MASH熱も引き続き高まっていますがなんとかシクロクロスの方へとシフトすることができました。
今回の野辺山は僕はシングルスピードカテゴリーのみのエントリー。
毎年欠かさず楽しみにしているシングルスピードなんですが、今回はスペシャルなバイクをこのレースのために用意しました。
コイツです!

*GEEKHOUSE* team mudville complete bike
*GEEKHOUSE* team mudville complete bike

ボストンのハンドメイドバイクブランドGEEKHOUSE BIKESTEAM MUDVILLEです。
メインレースバイクでも乗っているモデルと同じなんですが縁あって元々GEEKHOUSEで働いていたスタッフのBradからお下がりのバイクを譲ってもらったのです。
↓Bradは写真の右の人(現在はSeven Cyclesで働いています)

NAHBS2013
Bradford's New Wheelie Bike Day

そもそもの事の発端は僕のメインレースバイクのスペアバイクを探していたところBradがバイクを譲るよと。
しかもそれがサイズが見事にバッチリ。
ハンドメイドバイクでそんなことってかなり珍しいので即決したのでした。
以前組まれたものはこんな感じ。かっこいい!
最初はパープル、その次はカーキになって今のガンメタへとカラーがチェンジしています。

Beautiful Bicycle: Brad’s Geekhouse Team Mudville Cross

僕のものと違ってホリゾンタルトップチューブ!このシルエットはやっぱりかっこいいですね。
モデルも僕のものより2年ほど古いものでパイプのメーカーの構成も若干違い、こっちの方がリア三角がちょっとだけカッチリしている印象。
メインバイクよりも若干ハンドルポジションが低いですが操作性とキレの良いハンドリング、反応の良さは変わらず。
メインバイクと同じく意のままに操れてやっぱりMUDVILLEは良いバイクだな~と再確認しました。

スペアバイクなのでギアードで組むのが普通なんですがそれじゃちょっと面白くないので今回の野辺山スペシャルとしてシングルスピード仕様で組み上げてみた訳です。
そのシングルスピード化にあたって使ってみたいものがあってせっかくなので使ってみました。

*GEEKHOUSE* team mudville complete bike
*GEEKHOUSE* team mudville complete bike

その使ってみたいものとはコレ。
Phil WoodPhilcentric Outboard BB
おそらく現在存在する唯一のSRAMやSHIMANOのスルーアクスルタイプのクランクを使うことのできるねじ切りBSC BBシェル対応のエキセントリックBBです。
こんな面白しくてカッコいいものがあるので使わないわけにはいかない!という気持ちのほかにも色々と理由がありこれをセレクト。
まずはチェーンのテンションを取れないドロップエンドの場合は①テンショナーを使う、②ホイールを組み替えてエキセントリックハブを使う、③エキセントリックBBを使ってBB側でテンションを取る、④チェーンの長さをうまくバランスとってシングル化と大体4パターンシングル化する方法があります。
④はギア比が選べないしチェーン落ちのトラブルしかないのでまず問題外。
そうなると①~③になるわけです。
一番簡単なのは①のテンショナーを使うですがこれは結局ディレイラー使っているのと変わらないのでチェーンが跳ねるし、シングルスピード独特のダイレクト感がまったく無いし泥レースだともげる可能性もゼロではない、そして余計なものが付くのが見た目的に嫌なので却下。
②は割と一般的だけどホイールの組み換えが必要ということ。ダイレクト感もあってすごく良いけど今回は手持ちのパーツをうまく使いたかったしリアホイールもギアードのバイクと共用して使うので無し。あとハブでテンション取るのでリアブレーキシューの調整がちょっとめんどい。
③のエキセントリックBBの場合はギアードのリアホイールを活かせる、チェーンも跳ねずダイレクト感がある、そしてブレーキシューの調整も大変じゃない、シングルスピードバイクらしい無駄の無いシルエットになる。
おお!③完璧じゃんとコレに至った訳です。

*GEEKHOUSE* team mudville complete bike

今までエキセントリックBBというとシェルがデカイ独自のものしか使えなかったんですがPhil Woodのものは一般的なねじ切りBBのバイクに使用が可能。
従来のものはBB下にネジがありそれで前後に偏芯するBBシェルを止めるという感じでした。
それだと踏み込みの際にずれてテンションが緩んだりチェーンが外れるというトラブルがありました。
この点をこのBBでも心配していたのですがさすがPhil Woodうまく弱点をつぶしています。

*GEEKHOUSE* team mudville complete bike
*GEEKHOUSE* team mudville complete bike

アウトシェル内部にはスプラインが切ってあり負荷がかかってもずれこまないように考えられています。
そこに爪の付いたベアリング部をはめて外側からクランクアームを閉めこむので絶対にこのスプラインからずれる事はありません。
ちなみにちょっとテスト的に秋ヶ瀬の森バイクロアでのチームラリーのレースやいつものダートコースで荒めに乗ってもまったく問題ありませんでした。
すごい。

*GEEKHOUSE* team mudville complete bike
*GEEKHOUSE* team mudville complete bike

良い事ばっかり書いていますがちゃんとデメリットや難しいポイントも書いておきます。
まずは特殊なシェルなので取り付けにPhil Woodの専用工具が必要であるということ。
そしてシェル内部にスプラインが切ってあるため左右のシェルのスプラインが完全に左右対称でなければいけないということ。
これは専用工具に付属しているシンメトリーケージをというもの使うのですが調整が結構難しいです。
この左右対称さえできてしまえばもう問題ないでしょう。
デメリットはBB側で偏芯するので位置によってBB下がりが若干変わる、クランク位置が前に出てしまうということ。
この辺はチェーンの長さをうまくやれば違和感は感じませんが気にする人は気にしてしまうと思います。
スプラインなので無段階のものよりも細かくチェーンテンションを取れないのですがこれも爪が細かいので特に気になる点では無かったです。
超絶バッチリなテンションにできています。
あとはギア比を変えようと思うとクランクを外さなければならず、チェーンも変える必要があるとコレが一番面倒なポイントでしょう。
あ、忘れてたあとごついのでちょっと重いです笑。

まあこの点を差し引いてもこのBBかなり良いです。
ステンレス製のボディでPhil Woodならではの絶対に壊れない強靭な作り、そして気持ちのよく回るベアリング、
それでいてねじ切りBBのバイクならばロードバイクでもシクロクロスバイクでもMTBでもこのBBにさえ変えればシングルスピード化できちゃうんだから最高ですね。

という訳でこのバイクとこのBBめっちゃ気に入っています!
今週末土曜日のNOBEYAMA CYCLOCROSS RACEのシングルスピードレースはコイツと走るので皆さん是非会場でお会いしましょう!

*GEEKHOUSE* team mudville complete bike
2014 Nobeyama cyclocross Day1..2