BLUE LUGオンラインストアの画面越しからも伝わるただならぬオーラのフレームセットが入荷してきているのはお気づきでしょうか?

アメリカ・ユタ州オグデンにあるカーボンコンポーネントブランドのENVE composites。
僕たちが扱うクロモリフレーム、特にハンドメイドビルダーとの親交が深くスピード感あるバイクにはENVE製品が使われているのを目にする機会も多いはず。

最近だとCRUST bombora x ENVEが記憶に新しいですね。

そんなBombora、ENVEフォークではなくなりましたがオリジナルのCELOSフォークで生まれ変わり新入荷してきたのでチェックしてみてください!

脱線しましたが僕がENVEを知るきっかけになったのは(まだ名前がEDGE時代ですが)2010年のハンドメイドバイクショーNAHBSのSpeed vargenにホイールが使われていて気になって調べたのが最初だった気がします。

via THE RADAVIST

軽さに注目されがちなカーボンパーツですが、ENVEの作るパーツは軽さだけではなく剛性と耐久性を持たせ安心して使える製品を作っているのは、PHILやCHRIS KINGなどと同じアメリカンブランドらしさを感じます。

*FALCONER CYCLES* gravel

*FALCONER CYCLES* gravel

実際に僕自身のバイクにもフォークやハンドルは好んで使っていて、先日のGRINDUROではグラベルホイールG23を使って走ったのですが、ダウンヒルコースで岩にヒヤッとするリム打ちすることが5回くらいあり、うち1回はタイヤに穴が空いてパンクするほどの激しさでしたが、リムへのダメージは全くなくより一層ENVEへの信頼感が増しました。

そんなカーボンパーツのスペシャリストが作る初のフレームが2021年に発表されました。
Custom roadと名付けられたフレームは名の通りジオメトリーやペイントを選びカスタムできアメリカで生産されるフレームです。
しかしオーダーできるのはアメリカ本国のみ、さらには生産される数量も限定とのことでした。

それから1年ちょっとの時を経て登場したのが「MELEE」です。
カスタムオーダーでもアメリカ生産でも無くなりましたが、生産クオリティが落ちることなく量産フレームとして世界中で手に入れられるフレームとして販売が開始されました。

フレームの詳細は僕がツラツラ書くよりもわかりやすい特設サイトがあるのでチェックしてみて下さい。
https://www.cog.inc/enve/melee

上記サイトにもありますが初回分で日本国内に入荷してきた本数はわずか12本。。
瞬く間に完売し幻のフレームとなっていました。

それからさらに1年、待望の再入荷をするとの情報が入り、春先から新たなロードバイクが欲しくなっていた僕と大地はオーダーをすることに。
入荷が近づくとまさかのフリー分もあるということなので、今回54サイズのみですがハンドル幅違いで2本在庫確保することができました。

そして夏頃からパーツを集めていましたが、遂に全て揃い組み上がった俺のMELEEを紹介させて下さい。

*ENVE* melee (52)

*ENVE* melee (52)

フレームセットにフォーク、ヘッドセット、ステム、シートポスト、そしてSES AR ROAD HANDLEBAR(単体で買うと¥74,800!!)が付属しているのでほとんど完成してるようなもんです。
ホイール周り、コンポーネント、BB、サドル、バーテープさえ決めてしまえばOK!

*ENVE* melee (52)

*ENVE* melee (52)

ホイールはENVE SES4.5 リムハイトがフロント50mm、リア56mm。
リム内幅25mmでタイヤが27~55cまで対応と、MELEEの推奨タイヤ幅27~32cにドンピシャなサイズになってます。

タイヤは巷で評判の良いCONTINENTAL GRAND PRIX 5000S TRの28c。

正直もう少しリムハイトの低いSES3.4と悩んでいたのですが、パーツを選んでるタイミングでツールドフランスが開催されていて2020,2021年の総合優勝、2022,2023年の2位と近年の活躍が目覚ましいタデイ・ポガチャルがほとんどのステージで同じホイールを使用していたのがきっかけ。

リムハイトが高いホイールだと重量が増すのですが山岳ステージでもお構いなしに使っていたので、登れてエアロ効果も高いならと即決しました。

*ENVE* melee (52)

サドルはFIZIKのVENTO ANTARES 00。

こちらは2年連続でポガチャルを抑え総合優勝したヨナス・ヴィンゲゴーの使用するモデル。

ツールに影響されまくりです。笑

*ENVE* melee (52)

*ENVE* melee (52)

*ENVE* melee (52)

コンポーネントはここまできたら妥協もできず。。

SHIMANO DURA-ACE Di2。

セミワイヤレス化されたこのDURA-ACEはワイヤー類がフル内装されるMELEEには組み付け、整備性も向上していて、それでいて変速性能がいいんだから文句無しです。

*ENVE* melee (52)

*ENVE* melee (52)

MELEEのBBは大口径のネジ切りのT47が採用されていて、ここも高剛性に一役買っています。
なかなか合う規格のBBの在庫が無い中でたまたま見つけたCHRIS KING 2017年の限定カラーであるマットエメラルド。
チラリと覗く唯一のカラーパーツがお気に入りポイントです。

バーテープはMASH binary bar tapeをチョイスしました。
デザインはもちろん程よいクッション感のある厚みと今の時期グローブしていても、夏の汗をかいた素手でも滑らないしっかりとしたグリップ力は安心して使えます。

僕の中ではスポーツカーを彷彿とさせるガンメタ?グレー?の艶消しフレームにグロスブラックのパーツたち、ワンポイントで入るカラーパーツがまさにこんな感じ。

まだまだ乗り込めてもいないし、ポジションもしっくりきてないけど試しに走りに行ったヒルクライムのルートで、途中サドルの調整で止まったにもかかわらずあっさりとベストタイムを更新しちゃうポテンシャルにはびっくり。

フレーム剛性が高くて硬いんだけど、決して乗り心地が悪い訳ではなくて、踏み込んだ力が逃げない感覚は走っていて気持ちがいいです。
次は100kmオーバーの長い距離でどう感じるのか走ってみたいと思います。

ぜひオススメです!とは正直言いづらい価格のバイクですが、それだけの価値は間違いなくあるし、むしろ安いくらいでは?と思ってしまうほどの完成度高さを感じてもらえる自信はあります。

本気のバイクお探しでしたらダンカンまで!

*ENVE* melee (52)