先日、MKS工場に見学に行った際、とても面白い話を聞きました。

MKS Factory tour 2020/03/17

MKSペダルのシャフト

ペダルの真ん中の軸の部分。人間で言うと背骨に当たる部分です。

このシャフト、切削 せっさく(鉄を削る)ではなく、鍛造 たんぞう(潰して形を作る)で成型しています。

ちょっとずつちょっとずつ進化してブラッシュアップされていく感じ。

4つの型で徐々に押しつぶして成型を行っています。

これめちゃくちゃすごいのが鉄の円柱を徐々に潰して成型しているので、削って成型を行う切削と違って、質量がほとんど変わりません。ゴリラの体重のまま人間になります。

素材も他社のものよりも粘り気のあるドロドロで強高度の鉄を使っているので、簡単には折れず、粘り気のある鉄の加工を実現するために鍛造というプレスして成型する製造方法を行っているそう。

MKS Factory tour 2020/03/17

これが実際のシャフトを鍛造する機械。

素材もネバネバの鉄を使っているから切削が難しく、鍛造を用いて同時に強度も保っているのかと。さらに長持ちするらしい。めちゃくちゃにすごい!

鍛造は最も古い金属加工法の1つで、昔の人の刀剣や甲冑もこの鍛造で作られていたらしい。映画とかアニメでよく見る鉄を熱して叩いてるやつ。あれが鍛造。

て事はもっと身近なところで包丁とかも鍛造。

思ってたより幅広く、僕らの生活に近いところで使われている。

もっと大きな規模でいうと車のクランクシャフトや航空機のジェットエンジンの部品も鍛造を用いて作られた部品が使われているらしい。

それだけ強度が高くて劣化しにくい。もう説得力がすごいです。

めちゃくちゃでっかい乗り物の絶対に折れてはいけないところに使われている鍛造という手法が僕らが毎日乗っている自転車のさらに小さいペダルに落とし込まれている。

すごくロマンがあるし、何より安全で、MKSさんが僕ら消費者の事をよく考えてくれているんだなと思います。