海外に自転車を持って行く為には、何かしら専用の箱が必要です。

出来れば自転車をしっかり保護できるハードケースタイプが望ましい。こんな感じのしっかり守れそうなやつ。

THULEさん

だけど、例えばウエンツ君みたいなツワモノは段ボールで行っちゃいます。多少の破損リスクはあるがお手軽。

Sunset Ride at The Cub House in Los Angeles

この2つは極端な例だけど、この振り幅の間に様々な選択肢があって、悶々と考えた結果、サブはコレにしました!

Qbicle Bike Porter Pro 199

セミハードとでも言いましょうか、プラ段素材の輪行Box。紙の段ボールよりは強い。横方向に押せばペコペコなります。

ここに行きついた理由と使い方レビューをお届けします。

【選んだ理由】

輪行Boxを探し始めると想像以上にたくさんのブランドと種類が出てきます。ざっと見渡して、保護力が高そうな順に大きく4カテゴリに分けられそう。

①ハード:保護力★★★★

bikeboxalanさん

 

②ハードソフト(フレーム付き):保護力★★★☆

evocさん

 

③セミハード:保護力★★☆☆

Qbicleさん

 

④ソフト:保護力★☆☆☆

Ostrichさん

 

日本国内なら、ソフトケースもいいでしょう。

だが、今回の目的は海外。荷物の扱いが全然違う(乱暴)と聞くので、大切な自転車を無事海外へ運ぶにはハードケースが無難かな。

サブも当初は、せっかくだから安心感のある①ハードケースから考え始めました。bike box alanは見た目も格好いいし。

がしかし、よく考えるとハードケースには憂慮すべき3つのポイントがありました。

・価格

・保管スペース

・重量

まず価格、基本的に10万オーバー。自分だけでなくサブ妻の分も考えると20万~。年一回行くか行かないかの箱に20万はしんどい。

長く使えると考え価格は頑張れたとして、次に来る問題が保管スペース。

自転車が入るほどデカい箱、しかも使ってない時間の方が長いデカい箱を保管する余裕なんて我が家には無い。(妻分も考えるとなおさら)

さらに、ケース自体の重量が10キロ越えるのも問題で、ここに鉄のバイクを入れるときっとリミットを越える。

国際線の預け荷物は23㎏を超えると超過料金がかかります。出来ればこれを避けたいのが人情。
※(要航空会社ごと確認)

良い物を長く使うと考えてお金の問題は頑張れても、結局、保管スペース問題が決定打となってハードケースは諦めました。

②のハードソフト(フレーム付き)も同じく断念。畳める部分があるとは言え充分デカい事に変わりなしと判断。

これらの事情をクリアでき、且つある程度の保護性と再利用性を見込めることから僕は③のセミハードタイプBike Porter Pro 199を選択。

消極的な選択と思われそうですが、サブの中で最も総合点が高かった!

・値段:3万

・重量 :2.3キロ

・そして、収納サイズは72cm*46cm*12cmです!!!

これなら、2箱でも押し入れに入るやん。ばっちり。

【使い方レビュー】

結論から言うと、DELTA航空の直行便で利用して、まったく問題ありませんでした。天地ひっくり返って出てきたけど(汗)。

乗り換えがあるとどうなんでしょうね??また挑戦してみたい。

ここらは、使い方編。

開封してトリセツを読むと、「プラ段の断面で手を切らないように手袋するかテープ貼ってね!」って書いてたので(親切)、補強の意味も込めて黒のダクトテープをぐるりと張ってます。

で、カッコよかったalan boxを見習って、ありったけのステッカーでチューン。

こんなデカいSURLYステッカーどこに貼るんよ!っていつも思ってたけど、ここだ!貼れて嬉しい。

さて、箱の組み立てはトリセツ見れば簡単なんで端折りますが、実際に自転車入れるところを少し。

どの輪行Boxもそうですが、基本的に前後輪とハンドル/ペダルは外さなきゃいけません。Bike Porter Proの場合はフォークも抜きます。

サドルも必要に応じて、抜くか下げるかします。僕はドロッパ―なんで楽ちん。

がっつり当たるところだけ緩衝材で保護。僕はライド中にコケたりで、そもそも傷だらけなのであんまり気にしませんが運んでる時にガチャガチャいうのが嫌で巻いてる程度。

気になる人はしっかり保護してください。

ペダルは薄くて丈夫なOYCポーチに。これもピン付きペダルが中で暴れるのが嫌なので入れてます。

(実はブルーラグの実店舗にはオンラインに出しきれない可愛いポーチがあります㊙)

 

ここまで準備が出来たら、サドルを下にして投入。

ハンドル&フォークにつながるケーブル類を無理に曲げたり引っ張らないようにだけ気を付けて、しっくり収まる位置を探り配置します。

フレームをサンドイッチするように前後車輪を添える。この時、タイヤの空気は抜いてください。(フライト中、気圧変化でパンクする恐れがあります。)

 

 

結構テキトーだなーと思われるかもですが、まだ絶対に注意したいポイントを言ってません。

それが、横方向からの圧力に注意しリアディレイラー&リアエンドを守る事。

これさえおさえれば、鉄フレームの場合きっと大丈夫と思ってます。カーボン素材はちょっとわかりませんが(汗)。

・横方向からの圧力に対しては

緩衝材の役割も果たすタイヤを利用しつつ極力金属同士が触れ合わないように納めます。

箱に対して出来るだけ隙間なく詰めて不要な揺れを防ぐのが大事。

気になる人はVoile Strapsなどで各部を縛って部品同士がズレたり暴れないようにすると安心です。

・リアエンドの保護

自転車の最も弱い部分はここ。

車輪を外して無防備になったリアエンドが矢印方向におされるのが一番苦手。

タイヤを両サイドに配置するのもココが潰されない為でもある。

そして、万が一押し潰されそうになった時の為にエンド金具を装着してます。これは外した車輪の代役でフレームが内側に曲がるのを防ぐ為のもの。

さらに、リアディレイラーもディレイラーハンガーごと外して外圧がかからない中央にぶら下げてます。

この辺りは、ちょっと過剰かもですが念のためやってる事。

ディレイラーだけでなくディレイラーハンガーから外す理由は、この部品が一番折れやすいからです。

そもそもディレイラーハンガーとは、転倒した時に一番に折れることで高価なフレームやディレイラーの致命傷を防ぐ為にあるパーツ。フレームよりも敢えて弱い素材で作られてます。

言い換えると折れて当たり前の部分なんですね。だから念のためここから外しておく。

SURLYの様にディレイラーハンガーがフレーム一体の場合はクイックレバーで防御します。

ちょっとややこしくなってきましたが、兎に角横方向に潰されないようにしましょう!ってのだけ頭に入れておけば大丈夫。

やって見ればここ危なそうってのが分かるので、そこだけ守ればよし。

因みに、②のハードソフトケースはココを守るために下部に金属の枠が入っていて、横潰れしないように出来てます。

さて、ここまでくれば、後は23kgギリギリ目指して荷物を詰めるだけ。サブはざっくりこれらを隙間に詰め込みました。

ヘルメット、鍵、衣類、ハンモック、タープ、工具類、携帯ポンプ(フレームについてる)etc.

出来るだけクッションの役割になるモノを隙間に詰めて、自転車が中で暴れないように。

詰め終えた画を撮り忘れた(汗)。

最後は持参した100均の測りで23キロを超えてないか確認して終了です!お疲れ様でした。

なれれば、1台30分くらいで出来ると思います。

ジャスト50ポンド(22.6キロ)!!パチパチパチパチ。

最後におまけ

日本の空港ではカートがタダですが、海外では有料の事も多いです。空港内やタクシーに乗るまでの移動は別売りのキャスターが超助かります。

ベルクロで張るだけ。

難点は、預ける際に外す必要があり、これ自体が結構な荷物になる事。サブのバックパックはほぼこれしか入ってなかった。でもあった方が良いと思います。

簡易なロック機構も備わってます。現地でタイラップを切る為には爪切りを持って行きました。たぶんそれが唯一機内持ち込みできる刃物。

ちょっと面倒ではありますが、最高の体験ができるので、海外輪行挑戦してみて欲しです!